経営者の仕事とは?
- eishows999
- 2016年9月9日
- 読了時間: 4分
アクシスメソッドトレーナーの皆様、日々の活動お疲れ様です。
さて、皆さん、突然ですが、経営者として一番しなければいけない仕事は何だと思いますか?
これ、働いてお金を生み出すこと…と思っている人が多いのですが、そうではないんですね。
経営者がやらなければいけない仕事。それは「考えること」です。
「そんなこと言われなくても、気がおかしくなるくらい毎日、経営のこととか売り上げのことを考えているよ」
そんな声が聞こえてきそうですね。
確かに、経営をしていれば、日々、多くの解決すべき課題や問題が出てきます。
それに、会社やお店を存続するためには売上は必須ですし、スタッフに関すること、顧客に関することなど、いろいろと考えることはありますよね。
でも、私が言っているのは、上記のようなテーマではありません。
もっと、根っこの部分というか、経営の本質的な部分を考え、振り返り、改善や軌道修正をしていくということなのです。
例えば、分かりやすいのが、ピーター・F・ドラッカーの、有名な「ドラッカー5つの質問」ですね。
【ドラッカー5つの質問】
第1の質問:われわれのミッションは何か
経営の目的は顧客の創造ですから、ミッションの出発点は顧客になります。
顧客にどんな貢献をしようとしているのか。それは、経営者が考え続けなければならない最も重要な責任でもあります。
第2の質問:われわれの顧客は誰か
繰り返しますが、事業の目的は顧客の創造です。
自分の持っている知識や技術、商品を使って、どんな人に役に立つことができるのか。どんな人の問題を解決できるのか。そして、どんな人に喜びや感動を与えることができるのか。
対象とする顧客を明確にすることではじめて、やるべきことが確定するのです。
第3の質問:顧客の価値は何か
顧客にとって重要なものは何か。顧客が望んでいる価値(欲求ではなく価値です)を理解する事で顧客に何を提供すべきかが見えてくるのです。
第4の質問:われわれの成果は何か
何をもって成果とし、ミッションへの貢献度合いや達成度合いを何で測るかを決める事で組織全体の労力は成果に向けることができるようになります。
ちなみに、「売上」は成果ではなく結果。自分の仕事の成果を何にするのか(何で測るのか)を考え、スタッフ、顧客と共有するのです。
第5の質問:われわれの計画は何か
組織でミッションを実現するための航海図づくりです。
重要な活動、役割分担及び、事業存続に関わるものを見える形にしていきます。
どうでしょうか?
私もこれまで、多くの経営者にお会いしてきましたが、多くの経営者は「どうすれば現状を打破できるのか?」や「売上を伸ばすにはどうしたらいいのか?」ということを考えています。
もちろん、そういったことを考えるのも重要なのですが、その答えの多くは、根っこの部分が決まっていたら簡単にブレイクスルーするものなのですね。
みんな本質(根っこ)を考えずに、枝が枯れてきているのをどうにかしようとしている(目の前の課題や問題をどうにかしようとしている)から、うまくいかないのです。
私はこれまで、多くの経営者とお話をしてきましたが、経営が上手くいって行っていない人にドラッカー5つの質問を聞くと、答えられない方が多かった、というより、全員答えることができませんでした。
逆に、経営をどんどん発展させている人に聞くと、ドラッカー5つの質問の存在を知らない人でも、各項目をさらりと答えることが出来るのですね。
話は飛びますが…。
上手く行っている人と聞くと、特別なノウハウやテクニックを知っている、もしくは持っている人だと考える方が多いのですが、実は、上手くいっている人が知っているノウハウやテクニックは特別なものではない場合がほとんど。
じゃぁ、何が違うのかと言うと、本質的なのかどうかってことなんですね。
上手くいっていない人と話をすると、枝葉の部分ばかりを気にしている人が多いんですよね。
例えば、チラシで最も重要なのはライティングですが、「この僕のイラスト、もうちょっとこんな感じにしたほうがいいですよね?」とか、「キャッチコピーの文字、もう少し大きくした方がいいでしょうか?」などを質問してくる。
う~ん…。
ディテールに神が宿ると言いますから、そういった細かな部分を気にすること自体が悪いわけではないのですが、それって、本質がクリアした後で気にするべき部分ですよね。
では、どうすれば本質を常に見つめられる自分になれるのでしょうか?
それは、本質的なことを考える時間を取ることです。
つまり、本日のお話で言えば、ドラッカー5つの質問にあるようなことを、普段からしっかり考えていくと、他のものでも本質が見えてくるようになるのです。
ということで、経営者の仕事は本質的なテーマについて考えること。
仕事ですから、毎日、30-60分でいいので、時間を取って経営者としての仕事を行い、本質を捉えていける脳みそになるように鍛えていくのです。
共に成功を!
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